2026.05.03

米国籍離脱前に必読:Streamlined ProcedureとRelief Procedureの違いを徹底解説

米国籍離脱前に必読:Streamlined ProcedureとRelief Procedureの違いを徹底解説
目次

    こんにちは。米国公認会計士(CPA)&ファイナンシャルプランナーのトクとく子です。日本にお住まいで、米国籍離脱をご検討中の方に向けて、どちらも米国税務上の救済制度である、Streamlined Foreign Offshore Procedure Relief Procedure for Certain Former Citizens の違いをわかりやすく解説いたします。

    日本で生活している日米二重国籍の方の中には、「アメリカで生まれただけ」「日本でしか働いていない」「米国の確定申告は一度もしたことがない」という方も少なくありません。ところが、米国籍を保有している限り、たとえ日本在住でも原則として米国税務申告義務があります。

    そして、いざ米国籍離脱を検討したときに、多くの方が直面するのが「過去の未申告をどう整理するか」という問題です。そこで重要になる制度が、Streamlined Foreign Offshore Procedure (Streamlined Procedure) Relief Procedure for Certain Former Citizens (Relief Procedure)です。名称は似ていますが、目的も適用対象も大きく異なります。

    Relief Procedureとは

    Relief Procedure for Certain Former Citizens は、いわゆるAccidental Americans(偶発的米国人)で一定条件を満たす元米国籍者、または国籍離脱後に申請予定の方を対象に、過去6年分の申告義務・納税義務・ペナルティについて救済が認められる可能性がある特別制度です。(一定要件についてはこちらのコラムを参照)

    一定条件を満たせば、

    ・過去6年分(過去5年分+離脱年)の所得税免除の可能性
    ・延滞税やペナルティ免除の可能性
    Exit Tax回避の可能性

    など、大きなメリットがあります。

    特に「資産はあるが申告歴がない」「日本で普通に生活していただけで米国税務を知らなかった」という方には、非常に有益な制度です。

    Streamlined Procedureとは

    Streamlined Procedure は、過去に米国申告やFBAR(海外口座報告)をしていなかった方が、自主的に過去分を整理するための救済制度です。

    海外在住者の場合、一般的には以下が必要になります。

    ・過去3年分の米国確定申告書提出
    ・過去6年分のFBAR提出
    ・未申告が故意ではなかったことの宣誓書提出

    この制度は、米国籍を維持したまま過去の未申告の是正をしたい方に向いています。今後も米国市民として生活する予定の方、離脱時期が未定の方に適しています。
    また、Relief Procedure の要件を満たさない方にとっても有力な選択肢です。

    Streamlined ProcedureRelief Procedureの違い比較 

     

    Streamlined Procedure

    Relief Procedure

    対象者

    米国市民・永住権保持者等で、未申告が非故意であった方

    米国籍離脱済み、または離脱手続完了後申請予定の方で一定要件を満たす方

    提出書類

    l  過去6年分のFBAR報告

    l  過去3年分の確定申告書・修正申告書

    l  該当のある情報報告(贈与・遺産受取など)

    l  非故意の宣誓書

    l  対象6年分の申告書(離脱年を含む)

    l  該当のある情報報告(FBAR、贈与・遺産受取など)

    l  Form 8854の出国税申告書

    l  国籍離脱証明書(CLN

    l  パスポートのコピーなど本人確認書類

    税金

    本税・遅延利息支払い必要

    一定条件下で免除の可能性

    ペナルティ

    原則免除

    原則免除

    提出方法

    IRSの担当部署へ郵送

    IRSの担当部署へ郵送

    提出期限

    特になし

    (提出期限が過ぎた直近の6年間のFBAR3年間の確定申告・修正申告が対象)

    離脱年の確定申告期限に準じる(救済策としては随時受付)

    向く人

    米国籍保有者(これからも保持していく意向)またはRelief Procedure for Certain Former Citizensの適用要件を満たしていない方

    米国籍離脱済みの方、または離脱後に申請予定の方

     

    まとめ

    米国籍離脱は税務面の準備次第で、税負担や手続負担も大きく変わります。アメリカ国籍離脱はしたいが、「どうしてよいかわからない」「何から手を付けたらよいかわからない」とお悩みの場合は、専門家へ相談されることをおすすめします。

    弊社では、日本在住の日米二重国籍の方の米国籍離脱に関する米国税務申告を多数扱っております。世界最大手会計事務所での勤務経験を持つ米国公認会計士(USCPA)が、少人数チームならではの柔軟性で複雑な国際税務を迅速かつ丁寧にサポートします。ご自身の状況に合わせた最適なご提案をいたしますので、ぜひ一度ご相談ください。

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